太平洋に面した新地町からいわき市までの海岸通りを「浜通り」と言い、暖流の影響を受けた海洋性気候などから冬は暖かく、夏は涼しい地域です。浜通りの一番北寄りにあり、釣師浜漁港と相馬双葉漁協新地支所もあり、名前の通り、釣り師が大勢集まる海岸です。豊富な魚種が集まる金華山沖合を抱える釣師浜漁港では、刺網・船曳き網・籠漁などの漁法で、イカナゴ・カレイ・ヒラメ・イワシ・貝類・タコ・スズキ・タラ・シラウオ・アナゴ・ナマコなど、季節の旬の魚貝類を水揚げしています。
新地町役場農林水産課:0244-62-2194
相馬双葉漁業協同組合新地支所:0244-62-3111
元々は伊達藩の所領であった新地町は、伊達政宗とのつながりが深く、そのつながりは釣師浜にもつながっているようです。伊達政宗の頃から金華山沖合いの海域一帯はカレイの漁獲量が大変多く、マコガレイは、夏の刺身も絶品です。卵に栄養の行く冬場より、身は夏場の方が美味しい。
相馬双葉漁業協同組合新地支所:0244-62-3111
イシガレイは11月中頃から1月にかけて、底曳網や刺網等で漁獲されます。冬の卵が大きくなったイシガレイの煮付けは、正月料理にも欠かせません。
相馬双葉漁業協同組合新地支所:0244-62-3111
釣師浜漁港沖合いの海域にホッキ貝が生息しています。ホッキ貝は大きくなるのに時間がかかり、寿命も長い貝です。天然物ですから、海の環境や水温、プランクトンなど様々が関係してきますが、水温の低い北海道と比べると早く成長し、身も柔らかく、6月から1月が漁獲期です。太平洋側のホッキ貝は高値で取引されます。
相馬双葉漁業協同組合新地支所:0244-62-3111
こうなごはイカナゴの幼魚。新地の沖合いでは、3月〜5月にかけて船引き網で漁獲されます。春の浜辺は小女子の天日干しの光景が良く見られますが、殆んどが加工場で煮干しに加工されています。獲りたての生のコウナゴ丼は漁師の贅沢丼で、一度食べたら忘れられない旬の味です。成魚はメロウドと呼ばれ、養殖魚の餌として漁獲され出荷されます。
相馬双葉漁業協同組合新地支所:0244-62-3111
釣師浜漁港には、夏になるとスズキが水揚げされてきます。スズキは高級魚として、築地などに生きたまま出荷されて行きます。地元ではスズキの旬の頃は塩焼きや刺身、ムニエルなど何にしても美味しい魚です。スズキはブリと同じように、出世魚で、セイゴ→フッコ→スズキになります。
相馬双葉漁業協同組合新地支所:0244-62-3111
エイの仲間のコモンカスベは、刺し網や底引き網で漁獲されます。煮付けにすると美味しいカスベはクセがなく、煮付けのゼラチン質の煮こごりも楽しみです。煮付けや唐揚げが一般的ですが、新地では塩干しした物を焼いて食べる食べ方もあります。皮をむいて良く干し上げるとエイヒレになります。
相馬双葉漁業協同組合新地支所:0244-62-3111
シロサケは秋から冬、刺し網や定置網などで漁獲されますが、定置網は活きの良いまま水揚げされるので、漁協では生のまま、腹子やイクラなどが販売され、地元の食堂では、この時期、ハラコ飯などが食べられます。河川ではサケが遡上する姿を見かけられ、稚魚の放流も行われています。また、12月〜2月には、2そう船ひき網(2隻の船で一つの網をひく)で、サヨリが水揚げされます。刺身や天ぷら、一夜干し等で食べられる、淡白な上品な魚です。
相馬双葉漁業協同組合新地支所:0244-62-3111
北茨城から福島にかけて食べられている地魚にドンコがあります。民宿などでは郷土料理として出されています。三陸沿岸から関東沿岸にかけて獲られている魚で、岩礁域に生息し、冬の味覚として新地では親しまれている美味しい魚です。釣りや、延縄・底引き網などで漁獲されます。鍋や煮付け等でたべますが、肝が特に美味しいです。
相馬双葉漁業協同組合新地支所:0244-62-3111
新地町のイチジクの収穫は、秋が深まる頃が最盛期となります。スィーツや加工用に適している品種の「ホワイトゼノア」を栽培している、東北地域でも有数の産地です。新地町では、いちじくタルト・アイスクリーム、イチジクの甘みをシソに包んだ、いちじくシソ巻きなとの商品を、地場産市場あぐりで販売されています。
そうま農業協同組合新地総合支店:0244-62-2121
新地地場産市場あぐりや:0244-62-5220
新地町から浪江町にかけての平たん部で、「白羽一本太」「秀逸」「龍勝」などの品種が栽培され、県内だけでなく、県外にも出荷されています。8月終わり頃から5月の初めころまで甘くて美味しいネギが食べられます。特産のねぎに南蛮のピリッとした辛さを加えた、食欲をそそる、ねぎ南蛮味噌や青南蛮味噌などの加工品も販売されています。
そうま農業協同組合新地総合支店:0244-62-2121
新地地場産市場あぐりや:0244-62-5220
スタミナ野菜の代表的なニラの栽培は、新地町を中心にハウス栽培されています。品種はワンダーグリーンベルトと言い、葉の巾が広い厚みのある、旨みの強いニラで、10月〜4月が出荷時期となりますが、美味しい旬の時期は12月下旬から3月下旬の頃となります。
そうま農業協同組合新地総合支店:0244-62-2121
太平洋の海洋性気候型で、冬季の日照時間が多い利点を生かして、ヨーロッパ型の大型ハウスでトマトが栽培・生産されています。大玉・中玉・ミニトマトなど、1年中美味しいトマトを味わえます。主な出荷時期は11月〜7月の頃で、県内を始め、関東方面に出荷されています。
そうま農業協同組合新地総合支店:0244-62-2121
新地を始め、相馬地域は大豆の栽培が盛んです。湿害に強い播種方法で沿岸部の転作田に作付けされています。品種は機械化適性が高く、味噌や豆腐などに加工されています。新地では、「しんちゃん納豆」「しんちゃん味噌」などの名で販売されています。
新地町商工会:0244-62-2442
伊達政宗の孫の右近重定が良い水を求めて、狼沢を選び家臣と移り住んだ程、美味しい水があり、県名水百選の湧き水「いっぱい清水」と呼ばれる水と町特産の米「ひとめぼれ」を使って、平成7年、商工会が中心となって、作られたのが、清酒「鹿狼山」です。
新地町商工会:0244-62-2442
観海堂は、明治5年5月に設立された県内最初の共立小学校で、福島県指定の史跡になっています。宇多部・亘理郡長助役の目黒重真氏が新地方部11ヶ村の村長や有志に呼びかけ、教育が最も大事という考えで、新地は伊達藩の直轄地であったことから、仙台藩校の教授を招き、民家を利用して学校を設立したものです。新地町は明治の廃藩置県で1村のみ福島県に組み入れられた。
新地町役場企画振興課:0244-62-2112
福田地区の福田諏訪神社に伝わる、県重要無形文化財に指定されている「福田十二神楽」が、春と秋に奉納されています。神楽は、出雲系法印神楽の流れをくみ、地元の8才から12才の子供達により伝承されています。毎年、5月と11月に、春の例祭と秋の例祭が、神社境内の舞楽殿で開きます。
新地町役場企画振興課:0244-62-2112
永禄年間(1558〜1570)に相馬氏によってつくられ、戦国時代伊達政宗と相馬氏と戦った際、戦場となった新地の城跡が、チューリップ畑になっています。毎年、4月中旬頃。
新品種5千株など約3万株のチュ−リップが色鮮やかに咲き誇り、見事です。チューリップの直売も行われています。
(珍しい外来種もあります)
新地町役場企画振興課:0244-62-2112
自然豊かな相馬沖合い海域は、冷たい親潮と温かい黒潮が交り合って、カレイやヒラメなどが集まる好漁場となっています。ぼってりと身が厚く、体が粘膜でヌルヌルしているので滑多(なめた)かれいと呼ばれるコラーゲンたっぷりのナメタカレイを始め、青シタビラメ・マガレイ・赤シタビラメ・マコガレイ・イシガレなど。カレイもヒラメも新鮮なものはお刺身で食べられます。その他、メバル・小女子・ズワイガニ・アナゴ・たこ・ドンコ・ホッキ貝・あんこうなど多くの魚が水揚げされています。
相馬市観光物産課:0244-37-2155
山元町は全国でも有数のホッキ貝の生産地です。ホッキ貝は資源変動が大きいため、山元町青年部でホッキ貝の生物学的特性や漁場の特性を考慮し、適切な漁具や操業方法を検討し、資源を持続的かつ安定的に維持するため、様々な取り組みをしてきた結果、山元町産のホッキ貝は高値で安定し出荷される評価の高いホッキ貝に 育っています。また、この取り組みは第19回豊かな海づくり大会資源管理型漁業部門で水産長官賞を受賞しています。
山元町役場産業振興課:0223-37-1119
宮城県漁業協同組合山元支所:0223-38-0317